エリクソン・ルビンはジュニアミドル級の頂点にはまだ到達していないが、着実に山を登り続けている。
まもなく30歳を迎える彼はキャリアの中でつまずきもあったが、現在は望む位置に立っている。11月8日、テキサス州フォートワースのディッキーズ・アリーナで
バージル・オルティス・ジュニアと対戦し、
この階級のトップ選手のひとりとして地位を固めるチャンスを迎える。「これで無敗の相手と戦うのは3人連続だ。154ポンドで“あの男”になるつもりだ」とルビンは最近の記者会見で語った。
2022年4月にセバスチャン・フンドラに敗れはしたものの、ルビン(27勝2敗、19KO)はその後3連勝を飾っており、直近では5月10日にアードリアル・ホームズJr.を破っている。
しかしそのストップ勝利を手にしていても、オルティス戦では大きなアンダードッグと見られており、それには十分な理由がある。
要するに、オルティス(23勝0敗、21KO)はプロデビュー以来ずっと“モンスター”として歩んできた。
154ポンド級のトップファイターとして自らの地位を刻むため、WBC暫定王者は忘れられない快進撃を見せてきた。
まず13か月前、ラスベガスでの
セルヒー・ボハチュク戦では2度のダウンを喫しながらも立ち上がり、マジョリティ・デシジョンで勝利。さらに2月22日、サウジアラビア・リヤドのANBアリーナではトップ5コンテンダーで元王者の
イスラエル・マドリモフを破った。
ルビンは愚かではない。彼はオルティスの激しい戦いぶりを遠くから見てきた。そして試合当日、テキサスの観客が地元グランドプレーリー出身のオルティスを大声で応援することも理解している。
だがルビンは観客がどちらを応援するかなど気にしない。勝ち方にもこだわらない。唯一重要なのは、オルティスのWBC暫定王座を奪ってリングを後にすることだ。
「素晴らしい試合になるだろう」とルビンは続けた。「俺にとって大事なのは、勝利を掴んで会場を静まり返らせることだけだ。」