エマヌエル・ナバレッテは、ボブ・アラムのプロモーション計画に同意していない。
アラムが計画しているのはナバレッテの将来ではなく、ライバルであるオスカル・バルデスについてだ。ナバレッテが12月7日にフェニックスで行われた再戦でバルデスを6ラウンドKOで下した後、アラムは『
ザ・リング・マガジン』に対し、バルデスには引退してトレーナー業や解説者としてのキャリアに専念してほしいと語った。
しかしナバレッテは、元WBOフェザー級王者で元WBCスーパーフェザー級王者であるバルデスが引退する前に、もう一度スーパーフェザー級で再起を目指す姿を見たいと考えている。
メキシコ・ノガレス出身でオリンピックに2度出場したオスカル・バルデス(32勝2敗、24KO)は、これまでに幾度となく激闘を経験してきた。中でも印象的なのは7年前、顎を骨折しながらもスコット・クイッグとの死闘を制し、判定勝ちを収めた一戦だ。
「彼が厳しい試合を重ねてきたのは分かってる。でも、まだ強い」とナバレッテは『ザ・リング』誌に語った。「俺は一度も彼に引退しろなんて言ってない。[フアン・マヌエル]マルケスが引退したのは40歳のときだっただろ?[フロイド・]メイウェザーも[マニー・]パッキャオも戦い続けてきた。バルデスにもまだボクシング界でできることはたくさんあると思う。やり方を少し変えれば、まだ結果を出せるかもしれない。」
ナバレッテ(39勝2敗1分、32KO)は、バルデスをKOで破って以来となる試合を今週土曜の夜に迎える。3階級制覇王者である30歳のナバレッテは、サンディエゴのペチャンガ・アリーナで行われるESPNのメインイベントで、無敗のフィリピン人チャーリー・スアレス(18勝0敗、10KO)を相手にWBO世界スーパーフェザー級王座の防衛戦を行う予定だ。
ESPNのダブルヘッダーは東部時間午後10時に放送開始予定。そのオープニング戦では、アルメニア在住のロシア出身ボクサー、ザウル・アブドゥラエフ(20勝1敗、12KO)と、カリフォルニア州フォンタナのレイモンド・ムラタヤ(22勝0敗、17KO)が、IBF暫定ライト級王座をかけて12ラウンド戦う。
アラムは、2024年5月にWBOライト級王座をかけて無敗のウクライナ人デニス・ベリンチク(19勝1敗、9KO)と対戦し、12ラウンドのスプリット判定で敗れたその同じ会場で、ナバレッテが再び勝利を狙う姿をリングサイドで見届ける予定だ。その後の試合でナバレッテがバルデスを圧倒した姿を見た93歳のプロモーターは、彼が健康と財産を保ったまま引退することを望んでいる。
「彼は本当に素晴らしい若者だと思う」とアラムは語った。「英語もスペイン語も完璧に話せるし、本当に話し上手だ。将来的にはトレーナーになることを考えてもいいんじゃないか。彼のスタイルはとても攻撃的で、毎試合多くのパンチを受けてしまうからね。」
ナバレッテは、バルデスの12年に及ぶプロキャリアで初めて彼をノックアウトした相手となった。フットプリント・センターで行われたその一方的な試合では、ナバレッテは第1、4、6ラウンドにそれぞれ1度ずつバルデスを倒している。
Keith Idecは『ザ・リング』誌の上級記者兼コラムニスト。
X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。