エルビス・ロドリゲスは、前回ラスベガスでトップランク主催の興行に出場した際、伏兵ケネス・シムズに敗れている。
だが、ドミニカ共和国出身のサウスポーは、2021年5月にラスベガスのヴァージン・ホテルで行われた8回戦でシムズに僅差の判定(2-0)で敗れて以来、負けていない。6連勝中のロドリゲスは、今回ラスベガスのパームス・カジノ・リゾート内パール・シアターで開催される別のトップランク興行で、無敗のメキシコ人リンデルフォ・デルガドとの対戦に臨む。
今回の10回戦IBF挑戦者決定戦に勝利すれば、29歳のロドリゲスは140ポンド級(スーパーライト級)の世界タイトル挑戦に大きく前進することになる。ロドリゲスはIBF同級ランキングで5位にランクされており、デルガドは同ランキングの7位に位置している。
ロドリゲスもデルガドも、ボクシング専門誌『The Ring』のトップ10ランキングには入っていないが、ロドリゲスは「この試合に勝たなければ世界王者への夢は遠のく」と痛感している。
「ここまでのキャリアの中で最も重要な一戦だ」とロドリゲスは木曜の記者会見で語った。「この試合に勝てば、世界タイトル戦の扉をノックできる位置に立つことができる。そして夢の実現に近づけるのだ。」
シムズは、約4年前にロドリゲスの夢を打ち砕いた。フレディ・ローチの指導を受けるロドリゲス(17勝1敗1分、13KO)は、当時11勝0敗1分の戦績を持ち、自信満々でジョシュ・テイラー対ホセ・ラミレス戦のアンダーカードに臨んでいた。
しかし、これまで伸び悩んでいたシカゴ出身のシムズ(22勝2敗1分、8KO)は、精彩を欠いたロドリゲスをアウトボックスし、2者が78-74、1者が76-76という判定で勝利を収めた。なおシムズは2018年11月以降負けておらず、現在9連勝中で、彼自身もスーパーライト級での世界王座挑戦を目指している。
一方、勢いを取り戻したロドリゲスは、2016年リオデジャネイロ五輪にメキシコ代表として出場したデルガド(22勝0敗、16KO)を破れば、シムズより先に世界挑戦にたどり着く可能性もある。
「大きなチャンスだし、自分たちはこの機会を最大限に活かす準備ができている」とロドリゲスは語った。「ここまで来るには多くの努力を重ねてきた。だから土曜の夜は、勝利を手にするために必要なすべてのことをやり切るつもりだ。」
IBFランキングに加え、WBCではデルガドが5位、ロドリゲスが15位、WBOではデルガドが8位、ロドリゲスが14位にランクされている。ロドリゲスは、デルガドに勝利すれば、IBF王者リチャードソン・ヒッチンズ、WBA王者ゲイリー・アントワン・ラッセル、WBO王者テオフィモ・ロペスのいずれかへの挑戦も視野に入れている。
「この試合の後、世界タイトルへの扉が開かれるだろう。なぜならこれは最終挑戦者決定戦だからだ」とロドリゲスは語った。「だからこそ、勝てば挑戦するにふさわしい立場になる。そしてそのチャンスをつかみにいく。誰と戦いたいか? それは、140ポンド級のどの世界王者でも構わない。自分は世界王者になりたいし、そのためなら誰とでも戦う覚悟がある。」
この試合は、アメリカ東部時間土曜夜午後10時(太平洋時間午後7時)より、ESPN+で配信される予定である。興行のメインイベントでは、カリフォルニア州トゥレア出身で2021年東京五輪の銀メダリストであるヘビー級プロスペクト、リチャード・トーレス(12勝0敗、11KO)が、イタリアのベテラン、グイド・ビアネッロ(13勝2敗1分、11KO)と10回戦で対戦する。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@idecboxingで連絡可能。