エドガー・ベルランガと
ハムザ・シェラーズの間で行われた試合発表の記者会見は激しいものだったが、その後も緊張感は一切収まらなかった。
5月15日の記者会見後、ベルランガとシェラーズはDAZNのフェイスオフでさらに言葉の応酬を繰り広げた。お互いに怒鳴り合いながらも、自信と勝利への執念をにじませ、7月12日にニューヨーク・クイーンズの
ルイ・アームストロング・スタジアムで開催されるDAZN PPV「Ring III」のメインイベント、WBCスーパーミドル級挑戦者決定戦で全てを出し切る覚悟を見せた。
「向かってくるなら分かるさ」とベルランガは1ラウンドKOを予告した上で語った。「俺のパワーは(オースティン「アモ」ウィリアムズとは)違う。7月12日、コイツを痛めつける」
シェラーズは「カラの缶ほど音が大きい」と切り返した。「いつもそう言ってきたし、それは変わらない。口だけの相手は今まで何人も倒してきた。むしろ燃えるんだ」
激しいやり取りの中で、勝者に10万ドルを賭けることにも合意した。
話題に上ったのは、4階級制覇王者でスーパーミドル級2度目の統一王者でもある
サウル「カネロ」アルバレスだった。ベルランガが唯一敗れたのは、2024年9月14日にカネロに判定で敗れた試合である。
勝者は、
9月13日にラスベガスのアレジアント・スタジアムで行われるテレンス「バド」クロフォード戦にカネロが勝てば、その次に挑むチャンスへ一歩近づくことになる。ベルランガは将来的に再びカネロ(63勝2敗2分39KO)とリングに上がりたいと考えているが、トゥルキ・アル・シェイク閣下が2026年にカネロの相手としてシェラーズを視野に入れていることも理解している。
「お前を甘く見る気はない。トゥルキが計画を立てているのは知ってる。『ベルランガに勝ったらカネロをやる』って言われただろ?その先にカネロが待ってる。だが今のお前にとってのカネロは俺だ」
ベルランガ(23勝1敗、18KO)はカネロ戦後、ジョナサン・ゴンサレス=オルティスに1ラウンドKO勝ちしたのが唯一の試合だった。これは彼にとってキャリア17度目のKO勝利であり、2016年から2020年にかけて16戦連続で初回KOして以来の初回KOだった。
シェラーズ(21勝無敗1分、17KO)は今回がスーパーミドル級初挑戦であり、アンディ・リーをトレーナーに迎えての初陣でもある。直近の試合では2月22日に
WBCミドル級王者カルロス・アダメス(24勝1敗1分、18KO)と対戦し、物議を醸すスプリットドローに終わった。アダメス戦までは15試合連続でKO勝利を挙げていた。
「どれだけ賭ける?俺とリングに立つ自信あるか?」とシェラーズはベルランガに挑発した。「お前の庭に乗り込むんだ。俺はボクシングなんかしない。分かってるだろ?全てを懸けて、リングに置いてくる」