「今の俺は、まったく別のレベルにいる」
エドガー・ベルランガとジョナサン・ゴンザレスが同じリングに立っていたこと自体が間違いだった。ベルランガは、あえて数ラウンド様子を見ることもできたはずだが、そんな余裕は見せずに、一気に仕留めにかかった。
先週土曜、フロリダ州オーランドのカリブ・ロイヤルは、まるでモルグ(遺体安置所)のような静けさに包まれた。
セミファイナルとして登場したベルランガ(23勝1敗18KO)は、ゴンザレスが自分の相手としては分不相応であることを実力で証明。初回に3度のダウンを奪い、わずか1ラウンドで残酷に仕留めてみせた。試合後、ほとんど汗をかくこともなかったベルランガは、当然のようにこの勝利を振り返った。ゴンザレスを初回で終わらせたことに驚きはなかった。むしろ、周囲もそれを期待していたはずだ。
とはいえ、この試合はベルランガにとって、カネロ・アルバレスとの一方的な敗戦以来の復帰戦でもあった。そこで自身のスキルを改めて見せつけた今、彼は「過去の自分とはもう違う」と断言する。
「今の俺は、まったく別のレベルにいる」とベルランガは言い切った。
ベルランガは常に、次のステップを明確に描いている。今回も当然、ターゲットリストはすでに用意されていた。
27歳の彼はマイクを手にし、ジャーマル・チャーロ、カレブ・プラント、ハイメ・ムンギアの名前を次々と挙げた。だが、彼らはいずれもジョナサン・ゴンザレスとは比較にならない格上の存在。元世界王者として、いずれもベルランガにとって簡単な相手ではない。
とはいえ、ベルランガにとっては相手の名前も肩書きも関係ない。リングに上がる以上、全員がこれまでと同じ運命を辿ると確信している。
「プラントにも同じことをやる。ムンギアにも、チャーロにも。俺のこの拳にはダイナマイトが詰まってるんだ」と、ベルランガは自信たっぷりに言い放った。