ライト級の新鋭ズミトリー・アサナウは、木曜日にEye of The Tigerプロモーションのもとで3戦目を迎える。

毎試合ごとにレベルアップしているアサナウは、今回は元欧州王者フランチェスコ・パテラと、モントリオールのカジノ・モントリオールで開催されるメインイベントで対戦する。

「いい相手だし、経験もある」とアサナウ（9勝0敗、4KO）は『ザ・リング・マガジン』に語った。「この試合は必要なステップだ。相手は実力者だけど、俺たちも自分たちのレベルを分かっているし、スキルを見せる必要がある。」

「プレッシャーをかけるファイトもできるし、アウトボクシングもする選手。リングの中でどう出てくるか見てみよう。でも、俺たちにはプランがある。前に出てきても、逃げ回っても対応できる準備はできている。」

来月29歳を迎えるアサナウは、300試合以上の戦績を誇るアマチュアのエリート。2015年世界選手権で銅メダル、2019年ヨーロッパ競技大会で金メダルを獲得している。

その豊富な経験はアサナウにとって大きな財産となっている。戦績上ではパテラがこれまでで最も厳しい相手に見えるかもしれないが、ベラルーシ出身のアサナウは別の視点を示す。

「時には、自分にとってやりづらい相手と戦うことがあって、適応が必要になることもある。逆に、すごく優れた選手でも、そのスタイルが自分にとってはやりやすいってこともある」と彼は語る。「ボクシングは“スタイルが試合を作る”競技。どうなるかはリングで分かる。彼はトップクラスのひとりだ。」

「今年初めにドバイでは、ジャック・キャタロール、キャメロン・ヴォン、ジャディエル・ヘレラとたくさんスパーリングをこなした。ここではワイアット・サンフォードやマチュー・ジェルマンともスパーをしている。どれも経験豊富でパテラより強い選手たちだった。でも試合とスパーは違うもの。とはいえ、俺たちはどう戦うかを知っているし、自分たちのスキルも分かっている。自分たちは速くて若くて、動きも良い。この相手に勝つだけの力がある。」

前戦では、元世界タイトル挑戦者マティアス・ルエダを5回TKOで下したアサナウ。しかしその試合では、強打を浴びて一瞬足元がぐらついたようにも見えたが、本人はその影響を軽視している。

「あのパンチは衝撃的な一撃じゃなかった。ただバランスを崩しただけ」とアサナウは語る。「試合の中で彼が当てたのはあの1発だけだった。彼にとって唯一の見せ場だったね。

でも、あのパンチで分かったのは、彼が経験豊富で、いいプロキャリアを持っているってこと。だから常に集中していないといけないって気づかされた。ラウンド後にコーナーへ戻ったら、コーチに『これは10ラウンド戦なんだから、油断せずに集中して、プラン通りに戦いなさい』って言われた。そこからはいいラウンドを重ねて、最終的に止めたよ。」

アマチュア時代の実績に裏打ちされた技術と経験により、アサナウは他の選手よりも早いペースでプロキャリアを進められる立場にある。それでも彼は、先を急ぐことなく、一戦一戦を丁寧に戦っている。

「今は目の前の試合に集中している」と彼は語る。「ビッグネームと戦うチャンスがあれば、もちろん戦うけど、それは僕ひとりの決定じゃなくて、チーム全体で判断すること。今回、パテラがこの試合を受けてくれたのは本当にありがたい。彼のおかげでこのチャンスが巡ってきたんだから。」

Eye of The Tiger代表のカミーユ・エステファンも、アサナウを「これからの台頭株」と位置づけており、今回の試合はその自然な次のステップだと捉えている。

「彼には本当に、本当に感銘を受けている」とエステファンは語った。「ジムで見せてくれるパフォーマンスは圧巻だ。今回の相手パテラは、彼の実力を試す格好の存在。この試合で、彼が何者なのかがはっきりするはずだ。」

フランチェスコ・パテラ（30勝5敗、11KO）は2012年にプロデビュー。ベルギー生まれのサウスポーで、キャリア初期にはいくつかの敗戦を経験しながらも徐々に実力をつけ、フィンランドでエディス・タトリとの試合に勝利（2-1判定）し欧州王座を獲得。その後、再戦で王座を失った（0-3判定）。

しかし、31歳のパテラはその後、勢いに乗っていたルイス・リトソンを判定で破り（3-0判定）、EBU王座を取り戻す。防衛戦も3度成功させたが、新型コロナの影響で18か月のブランクを余儀なくされた。

復帰後は5連勝を挙げたが、2023年には後のWBOライト級王者キーショーン・デービスに判定で敗北。その後は2勝1敗、最新の試合ではゲイリー・カリーに判定負けしている。

アサナウ対パテラ戦およびアンダーカードは、米国東部時間午後6時30分／太平洋時間午後3時30分からESPN+にて配信予定。

ご質問やご意見は、Anson宛に elraincoat@live.co.uk までお送りください。Twitterでは @AnsonWainwr1ght をフォロー。