ロンドン(イングランド)――
ダニエル・デュボアは、
オレクサンドル・ウシク戦で自身が負ける方にカネロ・アルバレスが50万ドルを賭けたという話題を笑い飛ばし、ウェンブリー・スタジアムで自らの物語を描く準備はできていると強調した。
IBF王者であるデュボアは、
今週土曜日にウェンブリー・スタジアムで行われる4団体統一戦で、Ring、WBO、WBA、WBCの各王座を保持するオレクサンドル・ウシクに挑む。ブックメーカーのオッズでは大きな劣勢と見られている中での挑戦となる。
スーパーミドル級の絶対王者
サウル“カネロ”アルバレスでさえ、この一戦でひと儲けを狙っている。23か月前にポーランドでダニエル・デュボアを9回で下したオレクサンドル・ウシクが再び勝利すると見て、大きな額を賭けようとしているのだ。
しかし、木曜にウェンブリー・スタジアムのグレートホールで行われた控えめな最終記者会見でこの話題が出ると、デュボアは笑い飛ばした。
「そんなもん、俺には全く関係ない」とカネロの賭けについて語ったデュボア。「あいつは金を失うことになるさ。」
「今はとにかく集中してる。さあ、やろうぜ。やるべきことは分かってる。俺は若いライオン、支配して“男”になるだけだ。」
ウシク陣営はこれまで一貫して、2023年にスタディオン・ヴロツワフでウシクにストップされたときのデュボアと、今の彼とに大きな変化はないと主張してきた。マネージャーのエギス・クリマスは「2年で人がどれほど変われるっていうんだ?」と問いかけている。
しかしデュボアは、必要な修正はすでにジムで行ってきたと断言しており、ブックメーカーのオッズを覆す準備は整っていると強調する。
「トレーニングとジムでの積み重ねから、大きな自信を得ている」と彼は語った。「スパーリングでも相手に強烈なパンチを当ててきた。そのすべてが自分の中に蓄積されている。今、それを解き放つときだ。」
「どんな困難があっても、あのベルトを手に入れるためなら乗り越える覚悟がある。俺は栄光を追い求めているし、偉大さを求めている。」
「これは歴史を作る一戦だ。俺がやるべきなのは完全に破壊すること。それだけだ。飢えてるし、準備はできている。今はただ、この戦いを始めたいという気持ちしかない。相手には相手の筋書きがあるかもしれないが、俺は自分自身の物語を書くつもりだ。」
「このベルトを手にして、本物のチャンピオンになる。」
土曜夜、ウェンブリー・スタジアムには約9万人の観衆が詰めかけると見込まれている。デュボアは、昨年9月にこの会場で
アンソニー・ジョシュアに勝利して以来、2戦連続で同スタジアムのメインイベントを務める史上初のボクサーとなる。
この大会を手がけたプロモーターのフランク・ウォーレンは、デュボアを10代の頃に契約した人物であり、27歳となった今の彼の勝利が、英国におけるボクシングの枠を超えた存在になると信じている。
「イギリスで初めて、4本のベルトが一度にかかるという驚異的なイベントなんだ」と語った。
「これはダニエルにとって、あのベルトを勝ち取って英国の象徴的存在になるチャンスだ。彼はいままさに全盛期に差し掛かっていて、これまでの戦績を見ても素晴らしい土台を積み上げてきている。「
「そして俺は本気で信じてる。ヘビー級の偉大なチャンピオンの一人を相手に、彼がやってのけると。」