バージル・オルティスは、常に最高の相手との対戦を望んでいる。そしてファンも、そんな彼の姿勢に敬意を払っている。現プロモーターであるオスカー・デ・ラ・ホーヤも、タフな相手と戦うことの意味をよく知る人物だ。
彼が殿堂入りを果たしたキャリアは、端正なルックスや速いパンチだけでは築かれなかった。全盛期のデ・ラ・ホーヤは、しっかりと地に足をつけて戦っていた。そしてオルティスも、同じように真剣に取り組んでいる。
スタイルや性格は違えど、オルティスはかつてのデ・ラ・ホーヤとはまったく異なるファイターだ。しかし、デ・ラ・ホーヤはかつて自分がその立場にいたことを忘れていない。率直に言えば、彼はオルティス(23勝0敗、21KO)を信じており、その将来に自信を持っている。ただし、次に誰と戦わせるかを考える中で、無理をさせたくはないという思いもある。
「プロモーターとして忘れてはいけないのは、バージルが2試合連続で非常に厳しい戦いをしてきたということ。身体にとっても、精神にとってもきついものなんだ」と、デ・ラ・ホーヤは FightHype.com に語った。
彼が言及した2試合とは、セルヒー・ボハチュク戦とイスラエル・マドリモフ戦。どちらの試合でもオルティスは相当なダメージを受けたが、まだ27歳という年齢を考えると、デ・ラ・ホーヤは長期的な悪影響はないと見ている。
次戦の行方については、オルティスが現在保持しているWBC暫定王座が左右する可能性がある。セバスチャン・フンドラは同階級の2本の王座を持ち、テレンス・クロフォードはPFPスターとしてWBA王座を保持しており、バフラム・ムルタザリエフはIBFの王者だ。
オルティスが本当に望んでいるのは、そういった名だたる選手との対戦だ。デ・ラ・ホーヤもそれに反対してはいない。むしろ、そうしたビッグファイトを実現させたいと考えている。ただ、その前に、もう少し楽な相手との試合から再スタートを切るのもいいのではないかと考えている。
「ダラスで凱旋試合をやるのもいいかもしれないと考えている」と、デ・ラ・ホーヤは続けた。「トップ10の誰かとやって、それからフンドラに挑み、次にクロフォードを狙うという流れだね。」