いまの時代、多くのボクサーが「稼いで、さっさと引退する」ことを目指すなかで、
デビッド・ベナビデスはその真逆を行く存在だ。
「俺にはまだあと15年は残ってる」と、ベナビデスはYouTubeチャンネル『Ring Champs with Ak & Barak』で語った。
「1年に2試合ずつ戦う。なんでそれをあと15年やりたくないって思うんだ? 体のケアさえしっかりすれば、年2試合なんて全然大したことじゃない。」
現在28歳のベナビデスは、WBCライトヘビー級王者としてまだ長いキャリアを見据えている。しかし今のところ、彼が見据えるのは“目の前の試合”だ。
無敗のベナビデス(30勝0敗、24KO)は、11月22日、サウジアラビア・リヤドのANBアリーナで開催される
『The Ring IV: Night of the Champions』のメインイベントで、
アンソニー・ヤード(27勝3敗、24KO)を相手に王座防衛戦に臨む予定。
全てが計画通りに進めば、彼は次戦以降、ライトヘビー級のトップファイターたちとのビッグマッチに照準を合わせるつもりだ。
理由はシンプルだ。15年という期間は決して短くないが、彼はそのすべてを175ポンド(ライトヘビー級)で過ごすつもりはない。
「ライトヘビー級にはあと5年くらいいたい」とベナビデスは続けた。
「そのあと5年はクルーザー級で、それからもしかしたらヘビー級に上がるかもしれない。」
ベナビデスはいま目の前の試合に集中しているが、ときおり
クルーザー級の状況にも目を向けている。
これまでにも、WBA&WBO王者
ヒルベルト “スルド” ラミレスへの挑戦を何度か公言しており、さらにザ・リング誌&IBF王者
ジャイ・オペタイアとの対戦構想も口にしている。
そして、さらに大きな男たちがひしめくヘビー級での戦いについても、ベナビデスは「不可能ではない」と考えている。
ただし、驚かされるのはその“タイムライン”だ。
もし彼の計画どおりに進めば、ベナビデスは40代半ばまで現役を続けることになる。
常識的には想像しづらいプランだが、本人は今のペースなら十分可能だと確信している。
「回復する時間も、自分の時間も、家族との時間も、そしてハードに練習する時間もちゃんと取れる」とベナビデスは続けた。
「これは俺が心から愛していることなんだ。」