デビッド・ベナビデスは、
アンソニー・ヤードがライトヘビー級でも屈指のハードパンチャーであることを理解している。
しかしベナビデスは、今回はいつも以上に危険なヤードになると見ている。というのも、ヤード自身が、今回が175ポンドで世界王者になる最後のチャンスになると理解しているからだ。34歳のヤードは、これまでセルゲイ・コバレフ戦とアルツール・ベテルビエフ戦という2度のタイトル戦に挑み、どちらもロシア人王者を追い詰めながら最終的にはTKOで敗れている。
「彼は今、背水の陣で戦うファイターだ」と、WBC王者のベナビデスは『ザ・リング』に語る。「彼はこれが最後のチャンスだと感じているファイターだ。彼が危険な選手で、今回のキャンプに全てを注ぎ込んでいることは分かっている。でもね、俺は毎回そういう気持ちで練習する。敗北は自分を大きく後退させる。それは絶対に避けたい。だから二度とそんな思いをしないように、信じられないくらいハードに取り組んでいるんだ。」
ベナビデス(30勝0敗、24KO)は、
ザ・リングのパウンド・フォー・パウンドランキングで9位につけており、ヤード(27勝3敗、24KO)に印象的な勝利を収めることで、元4団体統一ライトヘビー級王者
ドミトリー・ビボルへの挑戦につながることを期待している。
「今回のキャンプは、たぶん4カ月半くらい練習したと思う」とベナビデスは語る。「この試合で何が懸かっているかは分かっている。何がかかっているか、全部理解している。そしてアンソニー・ヤードが極めてしっかり準備してくることも分かっている。だから俺も同じくらい徹底的に準備している。互いに何が懸かっているかを分かってリングに上がる2人だ。俺にとっては、この試合の先に“限界なし”の未来が待っているんだ。
「俺たちには、テーブルの上にビッグファイトがたくさんある。『スルド』ラミレスとの試合もあるし、アルツール・ベテルビエフとの試合もあるし、ドミトリー・ビボルとの試合もある。これはスターへの階段を上る第一歩だ。すべてはこの試合から始まる。すべてが計画どおりに進むように、必要な動きをしているんだ。」
ドラフトキングスのオッズでは、ベナビデスはヤード相手に9対1の大本命となっている。ヤードは、2023年1月にロンドンでベテルビエフに8ラウンドTKOで敗れて以来、4連勝中だ。
この一戦は、米国($59.99)と英国(£24.99)で配信されるDAZNの4試合入りPPV興行のメインイベントとして行われる。
Keith Idec は『ザ・リング』誌の上級ライター兼コラムニストである。Xでは @idecboxing で連絡を取ることができる。