オレクサンドル・ウシクは、2023年8月にダニエル・デュボアをストップして以来の2試合で、
タイソン・フューリーを下している。
2024年5月、フューリーにスプリット判定で勝利したことで、ウシク(23勝0敗、14KO)は、ボクシングの4団体統一時代における初のヘビー級世界統一王者となった。その7カ月後、かつてクルーザー級でも全団体統一を果たしたウシクは、12ラウンドの再戦でフューリーを3-0の判定で下した。
無敗のウクライナ人サウスポーであるウシクは、この2連勝によって『
ザ・リング・マガジン』のパウンド・フォー・パウンドランキングで堂々の1位に君臨。また、21世紀における最も偉大なボクサーの一人としての地位も確固たるものとした。
しかし、
ダニエル・デュボアから見れば、今のウシクは確かに最も手強い相手であるものの、初対戦時から2年近く年を重ねており、まもなく40歳に達しようとしている。一方、デュボアは27歳で肉体的な全盛期にあり、
7月19日にロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われる再戦で、ウシクがもはや若くないことを暴いてみせると意気込んでいる。
「彼は38歳の男だ」とデュボアは『ザ・リング・マガジン』誌に語った。「トレーニングでは若くて元気だと感じているかもしれないが、俺はその蓄積されたダメージと年齢を引き出してやる。そして、27歳の若きヘビー級がどれだけのことをやれるかを見せてやる。今から楽しみで仕方がないよ。」
ロンドン出身のデュボア(22勝2敗、21KO)は、単に若くてパワフルなだけの選手ではない。彼は、2022年の8月にポーランド・ヴロツワフのスタジアムで行われたウシク戦で9ラウンドTKO負けを喫してからの22カ月間で大きく成長を遂げ、自身のキャリアの評価を完全に塗り替えてきた。
身長196cm、体重111kgのデュボアは、
アンソニー・ジョシュアを5ラウンドでノックアウトしたことで過去最高の自信を手にしている。ジョシュアはウシクに2度判定で敗れた元王者でもある。ウシク戦後の3試合でデュボアは、アメリカの無敗のホープであったジャレル・ミラー(26勝1敗2分、22KO)を10ラウンドでストップし、クロアチアのフィリップ・フルゴビッチ(18勝1敗、14KO)には8ラウンド終了時のTKOで勝利、そしてイギリスのジョシュア(28勝4敗、25KO)には強烈なノックアウトを決めた。
デュボアは、2024年6月にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナでフルゴビッチを破ったことで、ウシクがフューリー戦後に返上したIBFの王座を獲得している。
「本当に進化したと感じているし、心身ともに若返っている。あの夜は人生最高のパフォーマンスを見せる準備ができている」とデュボアは語る。「今は世界王者だが、まだまだ自分のポテンシャルは出し切れていない。だからこそ、あのベルトをウシクから奪いにいく必要がある。あのベルトには重みがあるんだ。」
デュボアは、ウシクのベルトは本来すでに自分のものだったはずだと考えている。というのも、第5ラウンド序盤に自身がウシクのボディに放った右のパンチは正当なものであったにもかかわらず、レフェリーのルイス・パボンが誤ってローブローと判定したと確信しているからである。パボンがデュボアの反則と見なしたこの場面で、ウシクは長時間の回復を許され、その後、第8ラウンド終盤にデュボアからダウンを奪い、第9ラウンドには再び倒した。
パボンは第9ラウンドのその2度目のダウンでデュボアにカウントアウトを宣告し、試合を終了させた。
「今になって振り返ると、あの場面以前にもウシクがそういう状況をうまく利用してきたのを見たことがある。実際には効いていたのに、あたかも反則を受けたかのように振る舞っているんだ」とデュボアは言う。「でも今度は違う。徹底的に叩き潰すつもりだ。やり残しも、後悔もない。すべてをリングに置いてくるよ。」
DAZNは、ウシク対デュボア第2戦を英国では24.99ポンド、米国では59.99ドルのPPVメインイベントとして配信する。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
idecboxingで連絡可能。