IBFヘビー級王者ダニエル・デュボアは、先月予定されていたジョセフ・パーカーとの防衛戦を欠場する原因となった体調不良から回復し、再びリングに戻る準備が整っている。
現状では、彼とWBC、WBA、WBO、リングマガジン統一王者であるオレクサンドル・ウシクが、今年夏に行われる予定のヘビー級4団体統一戦の再戦に向けて動いていると見られている。
両者は2023年8月に初対戦し、その際はウシクが8ラウンドTKOでデュボアに勝利した。試合中、ウシクはボディへの強打で倒れたが、レフェリーのルイス・パボンはその打撃をローブロー(反則)と判断し、ウシクに数分間の回復時間を与えた。
この再戦は、戦績22勝2敗(21KO)のデュボアにとっては、誤審とされる場面を晴らす機会となり、23勝無敗(14KO)のウシクにとっては、自身の優位性を決定的に証明する機会ともなる。
もちろん、いつものように話はそう簡単ではない。
ここ数週間で、WBOはウシクに対し、WBO暫定王者ジョセフ・パーカーとの交渉を開始するよう命じており、一方でIBFは4月22日にダニエル・デュボアに対してデレク・チゾラとの指名試合を行うよう通達する予定だと発表している。
デュボアは、昨年9月にウェンブリー・スタジアムで元2団体統一ヘビー級王者アンソニー・ジョシュアをノックアウトして以来、試合から遠ざかっている。再戦によってバランスを取り戻したいと考えるジョシュアがまだ関心を示しているという憶測も、かつてよりは減ったものの、完全には消えていない。
さらに、絶好調のニュージーランド出身ジョセフ・パーカーの存在も、大きな影を落としている。
選択肢には事欠かない27歳のロンドン出身ダニエル・デュボアだが、TalkSportのインタビューで、最終的に誰とリングに上がることになっても気にしないと語った。とにかく戦いたいのだという。
「全員と戦いたい」と彼は語った。
「パーカーとは絶対に戦いたい。そして、できればターキー(アルアルシク氏──リヤド・シーズンの責任者であり、サウジアラビア娯楽庁の会長)がこれを聞いて、イングランド、ウェンブリーとかで実現させてくれたら最高だよ。」
「パーカーとは絶対に戦いたい。あれはまだケリがついてないからね。もしパーカーじゃなければ、ウシクかAJだ。次はその誰かと戦いたいんだ。」
デュボアは、間もなく標的となる相手の名前が明らかになるはずだ。すでにジムでトレーニングを再開しており、復帰戦の予定も7月に組まれているという。
「7月に試合があるって聞いてるし、日程ももう決まってるみたいなんだ。誰と戦うかはわからないし、正直あんまり気にしてない」と彼は語った。
「とにかく、また誰かを眠らせてやりたい。リングに戻って、俺が“本物”だってことをみんなに見せつけるだけさ。」