ロサンゼルス発 ― テレンス・クロフォードは、もしカネロ・アルバレスを倒すことができれば、自身がボクシング界の偉人たちの殿堂入りを果たすことになると信じている。
「俺は[アルバレスにとって]残された最大のビッグファイトだ」とクロフォードは『ザ・リング』の独占ロングインタビューで語った。「“もし”じゃない、“カネロ・アルバレスに勝ったとき”だ。そのとき俺は、シュガー・レイ・ロビンソンやモハメド・アリと並ぶ史上パウンド・フォー・パウンドのトップ3に入ると思ってる。この座は誰にも奪えないと思う。カネロもまた、史上最高のファイターの1人だと俺は思ってるよ。」
「自分自身、すでに歴代の偉大なファイターの一人だと思ってる。でも、あと2階級上げて、一度も踏み入れたことのない168ポンド級やその下の階級すら飛ばして、まもなく四団体統一王者になる男を打ち倒すっていうのは――それってもうヘンリー・アームストロングの域だろ。すごいことになるよ。人々はいつも言うんだ。“小さな偉大な選手が、大きな偉大な選手に勝つことはない”って。俺はその常識を変えたいんだ。」
クロフォード(41勝0敗、31KO)とアルバレス(62勝2敗2分、39KO)は、9月にスーパーファイトを行う予定となっており、その頃には、もしアルバレスが5月3日のDAZN PPVメインイベントでウィリアム・スカルに勝利すれば、168ポンド級の四団体統一タイトル戦になる可能性がある。
両者ともに4階級制覇を成し遂げた実力者であり、フロイド・メイウェザー・ジュニア以降の時代におけるパウンド・フォー・パウンド最強クラスのボクサーとして広く認められている。
20年にわたるキャリアの中で、34歳のアルバレスは154ポンド、160ポンド、168ポンド、そして175ポンドの4階級で世界タイトルを獲得している。
現在37歳、キャリア17年目を迎えたクロフォードは、ライト級、スーパーライト級、ウェルター級、そしてスーパーウェルター級で世界タイトルを獲得している。140ポンド(スーパーライト級)と147ポンド(ウェルター級)では四団体統一王者に輝き、現在は154ポンド(スーパーウェルター級)のWBA王者として君臨している。
「カネロとの試合は、お互いにとってタフな戦いになるだろう」とクロフォードは語った。「でも同時に、どうなんだろうな。[エロール・スペンス戦の前も同じことを感じてた]。だから、それが自分のキャリアで一番厳しい試合になるかどうかを、今の時点で断定することはできない。カネロについては、みんな分かってる。彼は偉大だし、体も大きくて、パワーもある。タイミングもいいし、パンチ力もある。頭の動きも上手いし、カウンターも得意だ。カネロがすごい選手だってことは、誰もが知ってるさ。」
「でも、誰もテレンス・クロフォードが168ポンドでどうなるかを見たことがない。だから分からないんだ。俺がカネロのパンチを耐えられるのかも分からないし、カネロが俺と打ち合えるのかも分からない。カネロが俺を力で押し込めるのかどうかも分からない。みんな、カネロはこの階級に長くいるから、俺を前に出て圧倒するって思ってる。でも現実には、誰にも分からないんだ。」
「だからこそ、2人のファイターは戦うんだ。偉大な選手のひとりとリングで向かい合えるチャンスを得られたことに、ただワクワクしている。この試合はきっとエキサイティングになる。すごく楽しみだし、勝つことを楽しみにしているよ。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』誌の主任ライター。X(旧Twitter)およびInstagramで @ManoukAkopyan にて連絡可能。