コナー・ベンは、5月2日(金)にニューヨーク・シティで開催されるザ・リング・マガジンのタイムズスクエア興行に来場予定だ。そして彼は、メインイベントを鋭く注視している。
コナー・ベン(23勝1敗14KO)は、世代を超えたライバルであるクリス・ユーバンク・ジュニア(35勝3敗25KO)との激闘からわずか4日しか経っていない。その試合は、ロンドンのトッテナム・ホットスパースタジアムで行われた12ラウンドの死闘であり、ザ・リング・マガジン主催としては初のボクシング興行となった。
“ザ・デストロイヤー”は、父ナイジェル・ベンが1990年代にクリス・ユーバンク・シニアと2度にわたって拳を交えた因縁を背負ってリングに上がったが、今回は判定で涙をのんだ。激しく揺れ動く36分間の攻防の末、3人のジャッジ全員が116-112でユーバンク・ジュニアの勝利を支持した。
6万5千人を超える観客がスパーズ・スタジアムに詰めかけ、ユーバンク対ベンの因縁の物語に新たな1ページが刻まれる瞬間を見届けた。そして、その期待は決して裏切られることはなかった。
先週土曜の夜にミドル級で戦ったコナー・ベンは、試合後の記者会見でクリス・ユーバンク・ジュニアとの再戦に意欲を示した。一方で、ウェルター級に戻り、WBC世界ウェルター級王者マリオ・バリオスへの挑戦という選択肢も視野に入れている。
しかしイルフォード出身のベンは、そのリストにもう一人の名前を加えた。それが、金曜夜のDAZN PPVメインイベントでロランド・ロメロと対戦するライアン・ガルシア(24勝1敗20KO)である。
ガルシアは試合週のメディア取材の場でこう語った。
「それはビッグファイトになるね。[ベン]がこっちに来てくれるなら大歓迎だし、いつでもやる準備はできてるよ。彼は負けはしたけど、素晴らしいパフォーマンスを見せた。ただ、彼のスタイルにはクリスが突かなかった弱点がたくさん見えたよ。」
「結局のところ、あの二人はどちらも真のファイターで、最高の試合を見せてくれた。あれは俺が今まで見てきた中でもトップクラスの名勝負だったよ。マジでヤバかった。」
ベンはX(旧Twitter)で「金曜はリングサイドでお前の勝利を見届けるつもりだ。そのあと、うまくいけば年内に俺たちで試合を実現させて、スタジアムを満員にしよう。」と返信した。
ユーバンク・ジュニアとベンの死闘の後、ユーバンク・ジュニアは深刻な脱水症状に見舞われ、2日間入院することとなった。一方、ベンも念のための検査を受けるため病院に向かった。
二人は病院でわずか二つ隣のベッドに入院していたが、イギリスボクシング史に残る名勝負の後であっても、言葉を交わすことはなく、挨拶すらしなかった。
月曜にはすでにベンはジムに戻っており、そして今日のうちに金曜の興行に向けてニューヨークへ出発する予定となっている。