147ポンドのウェルター級リミットでの試合からすでに3年が経過しているものの、“ザ・デストロイヤー”ことコナー・ベンは、クリス・ユーバンク・ジュニア戦を終えた後に世界王座獲得を目指してウェルター級に復帰するプランを描いている。
戦績23勝無敗(14KO)のベンは、ユーバンク・ジュニア(34勝3敗、25KO)と共に、偉大な父親たちの遺産を継承するかのように、4月26日、トッテナム・ホットスパースタジアムでミドル級の大一番を迎えることとなっている。このイベントは、ザ・リング誌と『FATAL Fury: City of the Wolves』の制作元であるSNK Gamesの共催により開催され、DAZN PPVで世界に向けてライブ配信される予定だ。
ユーバンク・ジュニアとのライバル関係が話題になる前から、ベンはサミュエル・バルガス、クリス・アルジェリ、クリス・ファン・ヒーデンといった相手を立て続けに倒し、有望な若手ファイターとして注目を集めていた。
しかし、2022年10月に予定されていたユーバンク・ジュニア戦が、ベンのドーピング検査で2度陽性反応が出たことにより中止となって以降、彼は2023年9月のロドルフォ・オロスコ戦、2024年2月のピーター・ドブソン戦の2試合のみを戦っており、どちらもスーパーウェルター級(154ポンド)での一戦だった。
SNSでの投稿からは、ベンが160ポンドの体に完全に適応している様子がうかがえ、ウェルター級への階級戻しは非現実的にも見える。
だが、本人はそうした見方を否定しており、今回のユーバンク・ジュニア戦が実現する前には、WBC王者マリオ・バリオスとの王座戦もプランとして浮上していたという。
「ユーバンクをノックアウトして、そのあとWBCタイトルを獲る」と、ベンはMatchroomのYouTubeチャンネルで語った。
「自分に証明したいことがある。肩に大きな重荷を背負ってる。俺はサベージだ。最初から最後までエリート。誰かに背中を押してもらわなきゃトレーニングできないような奴は、この競技には向いてないと思う」。
「23戦やって、23回とも自分の仕事を果たしてきた。それが全てだ」。
「親父たち――クリス・ユーバンク・ジュニアとナイジェル・ベン――のような試合には、結局第3戦はなかった。だから、俺たち息子がその続きをやれるというのは、本当に特別なことだと思ってる」。
さらに、ベンがユーバンク・ジュニアに圧倒的な勝利を収めれば、ザ・リング誌とIBFが認定する現ウェルター級王者ジャロン・エニスとの対戦が実現する可能性もある。
エニスとベンはいずれもエディ・ハーン率いるマッチルームの所属であり、もしフィラデルフィア出身のエニスがバリオスやWBO王者ブライアン・ノーマン・ジュニアとの統一戦に進まなければ、このマッチアップは実現の可能性が極めて高い。