クラレッサ・シールズは、ラニ・ダニエルズの過去の戦いぶりからして、7月26日に自分と打ち合いを挑んでくるとは考えていない。
シールズは、ラニ・ダニエルズのトレーナーであるジョン・コンウェイが、あくまで強気な発言をしているだけであり、打ち合いこそが勝利への道だとダニエルズに思い込ませようとしているのだと見ている。
デトロイトのリトル・シーザーズ・アリーナで行われる10回戦のヘビー級タイトルマッチを前に、5階級制覇王者であるシールズは、コンウェイ自身も、ダニエルズが女子ボクシング史上最も実績を残してきた自分にアウトボックスで勝てる器ではないことを理解しているはずだと踏んでいる。
ニュージーランド出身の
ラニ・ダニエルズは、プロ15戦中わずか1人しかノックアウトしておらず、それがクラレッサ・シールズにとって、元IBFヘビー級王者であり現IBFライトヘビー級王者でもあるダニエルズが本当に打ち合いを望んでいるのか疑わしく思わせる要因となっている。シールズ自身もKO率は19%と高くはないが、直近の試合では第10ラウンドにダニエル・パーキンスからダウンを奪い、ヘビー級デビュー戦となったその前の試合ではヴァネッサ・ルパージュ=ジョアニスを第2ラウンドでストップしている。
もしダニエルズが試合を打ち合いに持ち込もうとするなら、シールズ(16勝0敗、3KO)は、月曜日に行われた記者会見で世界配信されるDAZNのメインイベントを宣伝する中で、その結果がどうなるかを警告した。
「コンウェイが今日、とても興味深いことを言ってた」とシールズは語った。「彼は、私とボクシングするんじゃなくて戦いに来る、って言ったの。つまり、打ち合うってことよ。いいわよ、ラニ。もしあなたがコーチの言葉を信じて、本気でそうするつもりなら、私の予想より早く終わることになるわよ。私は6ラウンドまでは持つと思ってたけど、もし真正面から出てきて私と打ち合うなら、あんたが今日“担架”って言葉を口にしたように、本当に担架で運ばれることになるわ。約束する。」
ダニエルズ(11勝2敗2分、1KO)は、プロ入りから約8年、一度もノックアウト負けを喫していない。ハンナ・ガブリエルズは2018年6月にデトロイトで行われた試合の第1ラウンドでシールズをダウンさせたが、シールズはすぐに立ち上がり、その試合をポイントで圧倒して勝利した。それ以降の10試合で、彼女が倒れたことは一度もない。
シールズは、プロキャリアの大半の試合を判定で難なく制してきたが、それでも36歳のダニエルズに対して、自分と技術を競ってみろと挑発した。ミシガン州フリント出身で30歳のシールズは、コンウェイがダニエルズが突くことができると語った自分の弱点について発言したことに、明らかに不快感を示していた。
どんな戦い方を選ぼうとも、シールズは現役世界王者を相手に自分が20対1の圧倒的有利と見なされている理由を証明してみせるつもりだ。
「自分の技術を生かして、ディフェンスをしっかり固めて、ガードを上げておくのが一番よ」とシールズは語った。「あんたがこれまで戦ってきた他の選手たちは、確かにちょっと大きかったかもしれないけど、私ほど技術があるわけじゃないし、鋭さも速さもないのよ。それに言っておくけど、今回の試合は観客1万9000人の前でやるのよ。私はあんたをリングに沈めるつもりよ。それでコーチが飛び込んできて、あんたを起こそうとするのよ。それが7月26日に起こること。私は遊びに来たんじゃない。みんな口ではいろいろ言うけど、結局何もできない……あんたは私と打ち合いたくなんてないでしょ。そんなこと、やらないほうがいい。でも私は、あんたにそれをやってほしいのよ。」
Keith Idecは『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @
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