クラレッサ・シールズにとって、デトロイト中心部に位置するリトル・シーザーズ・アリーナでの3度目の試合は、まさに「三度目の正直」であった。
『ザ・リング・マガジン』が得た情報によると、シールズが土曜の夜にメインを務めたこの興行は、約150万ドルのライブゲート収入を記録し、NBAのピストンズとNHLのレッドウィングスの本拠地で行われた過去2回の試合でのチケット収入を合計した額を上回ったという。試合後の記者会見でシールズは、このイベントが完売したことを明かした。
「15,369席のうち、15,369席すべてが売れた」とシールズは語った。「まず第一に、神様に感謝したい。ここで初めて試合をした時から、リトル・シーザーズ・アリーナで満員の観客の前で戦うことをずっと祈ってきた。そして、フリントやデトロイトの人々だけでは不可能かもしれないと思っていた。その点では私の予想は正しかった。
ブルックリン、ニューヨーク、テキサス、オハイオ、イギリス、ニュージーランド、アトランタ、マイアミ、フロリダ、テキサス、カリフォルニア……全国、いや全世界から人々が来てくれた。これだけの人を集めるには、それだけの広がりが必要だった。」
『The Ring』誌の女子ボクシングでパウンド・フォー・パウンド1位にランクされているシールズ(17勝0敗3KO)は、この日のDAZN配信によるメインイベントで、
ニュージーランド出身のラニ・ダニエルズを10回戦の判定で明確に下し、IBF、WBA、WBC、WBOの各ヘビー級王座を防衛した。対するダニエルズ(11勝3敗2分1KO)は完敗となった。
ライブゲート収入で7桁を突破したことは、5階級で世界王座を獲得し、オリンピック金メダルを2度獲得しているシールズにとって大きな節目である。ミシガン州フリント出身のシールズがデトロイトで初めて試合をしたのは約8年前のことで、その会場であるMGMグランド・デトロイトは収容人数わずか500人ほどであった。
その後、シールズはミドル級、スーパーウェルター級、ヘビー級で無冠統一王者となり、彼女の波乱に満ちた人生を描いた映画『The Fire Inside』は、昨年のクリスマスに全米で劇場公開された。
これまでにプロとして17戦のうち9試合がデトロイトまたはフリントで行われている。
「フリントとミシガン出身の皆さん、いつも応援してくれてありがとう」とシールズは語った。「最低でも11,000人はフリントとデトロイトから来てくれると信じていた。でも、残りの5,000人は世界中から来てくれたんだ。それが本当にありがたい。だから、チケットを買ってくれた皆さん、飛行機に乗って来てくれた皆さん、ホテルを取ってくれた皆さん、すべての方に感謝している。ちなみに、ホテルがすべて満室だったから、リック・ロスはイマイチなホテルに泊まることになってしまったんだ。」
伝説的ラップアーティストのリック・ロスは、シールズのリング・ウォークを同行した。また、同じくデトロイト出身でWBCスーパーウェルター級元王者のトニー・ハリソンがセミファイナルに出場し、フリントおよびデトロイト地域出身の他6名のボクサーがアンダーカードで登場したことも、チケットの販売に貢献したとシールズは述べている。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
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