4月26日に迫るクリス・ユーバンク・ジュニア対コナー・ベン戦が近づくにつれ、「再計量条項」をめぐる議論がますます熱を帯びている。
この条項は契約交渉における大きな争点のひとつであり、今回の試合だけでなく、もともと予定されていた2022年10月の対戦においても、注目された要素のひとつだった。
当時の契約では、キャッチウェイト157ポンドでの試合が予定されており、クリス・ユーバンク・ジュニア(34勝3敗、25KO)には試合当日の朝に再計量条項が課されていた。
今回はミドル級のリミットである160ポンドで行われるが、再び10ポンドの再計量条項がクリス・ユーバンク・ジュニアに課されている。つまり、35歳のクリス・ユーバンク・ジュニアは試合当日の朝に170ポンドを超えてはならないという条件だ。この試合は『ザ・リング』誌がSNKゲームズ、マッチルーム、ボクサーと共同でプロモートし、ロンドンのトッテナム・ホットスパースタジアムで開催される。
2022年には、クリス・ユーバンクSrが息子の安全を懸念し、試合をボイコット。最終的に試合自体も中止となった。
ベン(23勝0敗、14KO)は、キャリアを通じてウェルター級147ポンドで戦ってきたが、今回2階級上げて、より大柄なクリス・ユーバンク・ジュニアとの対戦に臨む。クリス・ユーバンク・ジュニアは最近、「10ポンド条項にどう対応するか、まだ模索中だ」と語っている。
マッチルーム・ボクシングのCEOであり、ベンのマネジメント側に立つフランク・スミスは、複雑な立場にある。というのも、彼はクリス・ユーバンク・ジュニアの妹であるエミリーと交際しているからだ。だがスミスは、「最終的には契約書にサインがある。それがすべてだ」と言い切る。
「まず思い出してほしいのは、最初の試合――つまり実現しなかったあの試合の契約体重のことだ」とスミスは『ザ・リング』のルイス・ハートに語った。
「160ポンドは彼の本来の階級だ。確か168でも戦ったことはあるが、160が彼の主戦場だ。10ポンドというのは確かに大きな数字だが、これは試合当日の夜ではなく、“翌朝”の話だという点を忘れちゃいけない」。
「彼はコナー・ベンよりはるかに大きい。ベンは147ポンドのファイターで、明らかにサイズが小さい。それが現実だ。だからこそ、2日目の計量があるんだよ」。
「クリスがそれを受け入れたという事実がすべてだ。これは交渉なんだ。もともとの試合が157ポンドで決まっていた中で、コナーが160まで上げてきたように、今回も交渉の結果だよ。ボクシングってそういう世界なんだ」。
スミスはまた、クリス・ユーバンク・ジュニアが再計量条項を破った場合には、何らかのペナルティが科される可能性を示唆した。
「その場合は何らかの影響があるだろうね」とスミスは語った。
「こちら側としては、コナー・ベンを守らなければならない。相手が大幅に体重超過した状態で戦わせるわけにはいかない。だからこそ、こうしたプロセスがあるんだ。コナーは大きな階級を上げて挑戦しているわけで、クリス・ユーバンク・ジュニアが再計量を受け入れたのも同じこと。お互いに譲歩して、この試合が成立したんだ」。
「もしクリス・ユーバンク・ジュニアがその条件に納得していなかったなら、そもそも合意することはなかったはずだ。それが現実なんだよ」。