ロンドン(イングランド)発 —
クリス・ユーバンク・ジュニアは、コナー・ベンとの再戦で第1ラウンドを終えた時点で、勝機がないと悟っていたと認めた。
ベン(24勝1敗、14KO)はジャブと素早いワンツーを駆使して、試合を通してユーバンクを後退させ続け、
最終ラウンドには痛烈な2度のダウンを奪い、勝利に確証を与えた。 試合後、ユーバンクは世代を超えたライバルであるベンを称賛した一方で、再戦のリングに上がるまでの道のり自体が苦難の連続だったと語り、第1ラウンド後には勝てないと感じていたと明かした。
「今日ここにたどり着くまでに、地獄のような経験をしてきた」と、ユーバンクは試合後の記者会見で話した。
「正直言って、いろいろな問題を抱えていたとしても、それでも勝てると思っていたんです。自分のボクシングスキルを使って、初戦で見せたものを活かしてコナー・ベンを倒せるとね。でも最初のラウンドが終わった時、自分は間違っていたんだと気づきました。でもそれでいいんです。自分はファイターですし、それが自分の生き方です。
全力を尽くしました。コナー・ベンは素晴らしい試合を見せました。彼は求められたことを全てやり遂げました。そのパフォーマンスを称えたいです。」
ユーバンクは「地獄のような経験をした」と語った意味について問われたが、それには答えず、むしろウェルター級への復帰を目指すベンを称賛することを選んだ。
「いや、これは自分の話ではありません。今夜はコナーの夜です。彼は勝つために必要なことを全てやり遂げました。素晴らしい試合をしましたし、今日は自分のことについて話すつもりはありません。彼はタフな男で、素晴らしいファイターです。尊敬しています。」
試合の第1ラウンドで自分らしくなかったと認めた点についても、ユーバンクはこう付け加えた。「初戦の時とは全く別人だったのは見ての通りです。」
「みなさん見ましたよね」と36歳のユーバンクは語った。「今夜の自分がどうだったか。明るいライトを浴びれば何かが目覚めると思っていましたし、実際に全力で試しました。でもダメでした。コナーは強かったし、速かったし、タフでした。
24ラウンドも同じリングで戦うと、当然相手に対する尊敬の念が芽生えるものです。」
今後ユーバンクがどうするかはまだ未定で、
カネロ・アルバレスやハムザ・シーラズとの対戦の話も遠のいたと言われている。火曜日には、パートナーとの間に双子の男児が誕生する予定であることを発表しており、引退を求める声も高まっている。
ユーバンクはこう語った。
「次の試合を考えられる状態じゃない。まずは癒す必要がある。
今自分が抱えている問題にまず向き合ってから、このスポーツでの自分の道を考え始めればいいと思っている。」