ボクシングのジュニアミドル級(154ポンド)に対する意見は実に多様である。
IBF王者
バフラム・ムルタザリエフはパンチの破壊力が桁違いであり、
セバスチャン・フンドラは規格外の身体能力を持ち、WBC王座を今後も簡単には手放すつもりはない。また、
ザンダー・ザヤスもWBO王座を獲得し、ついにタイトル戦線に加わった。もちろん、
テレンス・クロフォードが彼ら全員より優れている可能性もあるが、彼が
9月に168ポンドでカネロ・アルバレスと対戦した後に、WBAタイトルの防衛のために階級を再び下げるかどうかは不透明である。もし彼が降りてこない場合、そのWBA暫定王者であるヨエニス・テレスが正規王者へ昇格する可能性もある。
こうした顔ぶれを見ても、154ポンド級で誰が最強かについてはさまざまな正当な議論が存在している。
そんな中で、クリス・アルジェリは世界タイトルに大きな価値を見出している人物である。数多くの選手に感銘を受けているが、彼の目には、ベルトを保持していないある選手こそが最強と映っているという。
「ヴァージル・オルティスがこの階級で一番強いかもしれない」とアルジェリは最近
『ザ・リング・マガジン』に語っている。
オルティス(23勝0敗、21KO)は、世界タイトル戦線に極めて近い位置にいる。2024年8月10日、彼はセルヒー・ボハチュクとの接戦を制して、フンドラが持つWBC王座の暫定タイトルを獲得した。その後、2025年2月22日にサウジアラビア・リヤドで
イスラエル・マドリモフを相手に同王座の初防衛に成功している。
オルティスが154ポンド級で戦い始めたのは1年にも満たないが、アルジェリは彼の実力を高く評価し続けている。今後オルティスがどう動くかは本人の意思だけでは決まらないかもしれないが、暫定王者として、いずれフンドラとの対戦権を得ることになるだろう。その場合、アルジェリが誰に賭けるかは明らかである。
「フンドラに勝てると思っている」