ブライアン・レオンは印象的なパフォーマンスでスーパーミドル級の最注目プロスペクトとしての評価をさらに高めたが、タフなアーロン・ゲレロにキャリア初のフルラウンドを強いられた。
22歳のレオンはキューバのジュニアナショナル王者を2度獲得しており、ここ2回のキャンプでメインイベント
のサウル「カネロ」アルバレスの主要スパーリングパートナーを務め、最近エディ・レイノソのチームに正式加入したことを発表した。
そして今回の試合で見せた興奮を呼ぶパワーパンチから、なぜカネロとそのチームが彼を高く評価しているのかは明白だった。第4ラウンドには強烈なダウンを奪った。
しかし、カウンターの右ストレートから左フックのコンビネーションで大きく倒されたものの、メキシコ・クリアカン出身のゲレロはカウントを聞き終え立ち上がり、試合を続行した。‘キング’レオンの絶え間ないプレッシャーにもかかわらず、29歳のゲレロは第6ラウンドの最終ゴングまで持ちこたえた。
レフェリーのボブ・ウィリアムズは60-54でレオンの勝利と採点し、ラスベガスを拠点とするキューバ人ファイターは戦績を7勝無敗(6KO)とした。
リングマガジン王者カネロとウィリアム・スカルが4団体統一戦を行うメインイベントの舞台、ANBアリーナでの前座戦では、リチャード・リアクポールがヘビー級デビュー戦でケビン・ニコラス・エスピンドラをストップし、勝利を飾った。
35歳のロンドン出身のリアクポールは、6月にクリス・ビラム=スミスとのWBOクルーザー級王座挑戦に失敗して以来の試合で、この一戦に向けて体重を235ポンドまで増やして臨んだ。
それでも、戦績9勝9敗(4KO)のエスピンドラより62ポンドも軽かった。エスピンドラはこれまでにイギリス人のソロモン・デイカーズ、フレイザー・クラーク、モーゼス・イタウマに敗れており、この夜も新階級に挑むリアクポールの顎を試すべく、跳び込みの左フックを連発して挑戦した。
しかし
リアクポールは、それらの攻撃をすべてしっかりと防ぎながら、クルーザー級時代に成功を収めてきた長く強いジャブを軸に冷静に試合を組み立てた。第2ラウンドには攻撃をボディへと切り替え、第3ラウンドが始まる頃にはエスピンドラは大きく息を荒らしていた。
第4ラウンド終盤、左ボディフックがエスピンドラにダメージを与えたように見えたが、彼はなんとか立ったままゴングを聞いた。しかし、残り1分の場面で同じ左ボディショットを受けてダウン。再び立ち上がりラウンドを乗り切ったものの、今度はセコンドが第5ラウンド開始前に試合を棄権させた。この試合は8回戦として予定されていた。
その前には、有望株として注目されるマルコ・ベルデがプロデビュー戦で実力差を見せつけ、格下のミシェル・ガルバン・ポリーナをわずか94秒で退けた。
パリ2024五輪の銀メダリストであるサウスポーのベルデは、試合開始から20秒で見事なチェックフックを決めてポリーナをダウンさせた。33歳のポリーナは立ち上がったが、再び倒され、最終的にコーナーで打ち込まれているところをレフェリーのボブ・ウィリアムズがストップ。第1ラウンド1分34秒で試合終了となった。
夜の幕開けとなった第1試合では、現地リヤド出身の“マイティ”モハメド・アラケルが、アレクサンダー・モラレス相手に6ラウンドを完全に支配。レフェリーのキーラン・マカンが60-54でアラケルに勝利を与え、戦績を4勝無敗としたが、20歳の彼はいまだKO勝利を挙げていない。