カネロ・アルバレスのキャリアの砂時計は、ほぼ尽きかけている。
プロとして20年・66戦を戦ってきたカネロ・アルバレスは、次に「リヤド・シーズン」との4試合契約に臨む。そしてその後、7月に35歳を迎えるアルバレスは、自身のボクシング人生を今後どこまで続けるのかをじっくり見極めるつもりだ。
次に控えるのは、Ring・WBA・WBC・WBO世界スーパーミドル級王者カネロ・アルバレスの4団体統一戦だ。対戦相手は、DAZNのPPVで行われるIBF王者ウィリアム・スクール。アルバレスが昨年、エドガー・ベルランガ戦を優先したことで制裁機関により王座を剥奪されたため、その王座を手にしたのがスクールだ。 スクールはそのチャンスを生かして、昨年10月にウラジミール・シシキンとの空位決定戦を僅差で制し、IBF王座を獲得した。
4階級制覇王者のアルバレス(62勝2敗2分、39KO)は、5月4日午前6時(現地時間)にサウジアラビア・リヤドで行われるスカル(23勝無敗、9KO)との一戦に勝利すれば、次に待ち受けるのは、9月に予定されるテレンス・クロフォードとのスーパーファイトだ(※北米では5月3日開催)。
アルバレスはTMZに「ボクシングというスポーツにおいて、自分はもうすべてを成し遂げた」と語った。「すべての強豪と戦ってきたし、いろいろな階級でたくさんのタイトルを獲得してきた。パウンド・フォー・パウンドのキングにもなったし、年間最優秀選手にも選ばれた。すべてを手にしてきた。お金の話をすれば、キリがない。でも、それだけじゃない。すべてを楽しむことが大切なんだ。今もボクシングを楽しんでいる。だからこそ、今もここにいるんだ。 でも、お金の話をするなら、いくらあっても足りない。でも、自分は『いくら稼いだら引退する』なんて考えてない。そうじゃない。自分のやるべきことをやって、それから37歳、38歳になったときが、引き際なんだと思っている。」
クロフォード戦のほかにも、アルバレスにはまだやり残した仕事がある。中でも重要なのは、ドミトリー・ビボルとのリマッチでの雪辱だ。交渉がうまく進めば、宿敵デビッド・ベナビデスとの注目の対決にも前向きに応じる可能性がある。
そして、彼の脇腹をじわじわと刺す“トゲ”となりつつあるのが、ジェイク・ポールの存在だ。アルバレスは、ユーチューバーからボクサーへと転身したポールとの対戦に前向きな考えを持っていると語っているが、その条件についてはまだ明らかになっていない。
「絶対に“ない”とは言わない。何が起こるか分からないからね」とアルバレスは語った。「でも、正式なものとして、ファイターとしての正式な対戦としては……いや、それはないと思うよ。」
Manouk Akopyanは「ザ・リング・マガジン」のリードライター。X(旧Twitter)とInstagramでは @ManoukAkopyan で連絡が取れる。