ニューヨーク発 — カネロ・アルバレスは7月18日に35歳の誕生日を迎える。
メキシコのレジェンドは、今年10月にはプロボクサーとしてのキャリア20年目を迎える予定だ。通算66戦の戦績と、孫の代まで使い切れないほどの財産を築いているにもかかわらず、アルバレスは引退をまったく考えていない。
その理由は、単に引退を意識していないからというだけではない。グアダラハラ出身のアルバレスは、今年2月にサウジアラビアの「リヤド・シーズン」と契約を結び、今後4試合の実施が義務付けられている。
「自分は今が全盛期だと感じている」とアルバレスは最近『ザ・リング・マガジン』に語った。「もし28歳、27歳、26歳の頃のカネロと今の自分が戦ったら、今の自分が勝つ。だから、体の状態は最高だ。」
現在34歳のアルバレスは、5月3日にサウジアラビア・リヤドのANBアリーナで行われるDAZN PPVのメインイベントで、無敗のキューバ人ウィリアム・スカルと対戦予定。ドラフトキングスのオッズでは、アルバレスが30対1の大本命とされている。アルバレス(62勝2敗2分、39KO)は、IBF世界スーパーミドル級王座を含む全団体統一を達成すれば、同階級で2度目の4団体統一王者となる。対するスカル(23勝0敗、9KO)は、昨年7月にアルバレスが返上したIBF王座の現王者である。
アルバレスは、ザ・リング誌のパウンド・フォー・パウンド・ランキングで7位にランクされており、今回の試合で自身のリング誌、WBA、WBC、WBOの各スーパーミドル級王座を防衛する予定だ。一方、スカルは同誌のスーパーミドル級コンテンダーランキングで5位。彼は昨年10月19日、ドイツ・ファルケンゼーのシュタットハレで行われたウラジミール・シシキン(16勝1敗、10KO)との接戦を12回判定で制し、空位だったIBF王座を獲得した。
IBFから課されたこの義務戦を無事にクリアすれば、元スーパーウェルター級、ミドル級、ライトヘビー級王者であるアルバレスは、4階級制覇王者テレンス・クロフォードとのビッグマッチに進むことになる。
アルバレスとクロフォード(41勝0敗、31KO)は、9月13日にラスベガスのアレジアント・スタジアムで開催予定のイベントでメインを務めることで合意に達しており、アルバレスがスカルに勝利することが前提条件となっている。ネブラスカ州オマハ出身で37歳のクロフォードは、この試合のために154ポンドから168ポンドへと2階級ジャンプして挑戦することになる。
アメリカで最も人気のあるボクサーであるアルバレスは、9月中旬までに「リヤド・シーズン」契約の半分を消化する見込みであり、その後も約2年間は現役を続ける可能性がある。
「この4試合をやって、その後のことは様子を見て決めるつもりだ」とアルバレスは語った。「いつも『引退は37歳くらいかな』とは言ってきたけど、まだ確定ではない。」
アルバレスにとって、自身が無名の15歳としてプロデビューを果たした2005年10月から、ほぼ20年が経ったという実感はまだない。あの夜、メキシコ・トナラのアレナ・チョロロ・ラリオスで、ジュニアウェルター級だった彼は、同郷のアブラハム・ゴンザレス(当時0勝1敗)を4回戦の最終ラウンドでストップしている。
「そんなに考えたりはしない。ただやってるだけだよ。今でもボクシングが大好きなんだ。20年もプロでやってきたと振り返れば、ずいぶん長い道のりだよね」とアルバレスは語った。
タイムズスクエアで行われるこの4試合構成のイベントでは、ウェルター級のライアン・ガルシア(24勝1敗、20KO、1ノーコンテスト)とロランド “ロリー” ロメロ(16勝2敗、13KO)が12回戦のメインイベントで対戦する。
Keith Idec は『ザ・リング・マガジン』の上級ライター兼コラムニストである。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡を取ることができる。