ラスベガス発――フレディ・ローチは、
カラム・ウォルシュがジュニアミドル級の世界王者になると確信しているわけではない人々がいることを理解する。
だが、ウォルシュの最新キャンプで目にした姿を踏まえると、この力強いアイルランド人サウスポーが土曜夜のアレジアント・スタジアムで懐疑的な声を支持に変える準備が整っていると感じる。
ウォルシュは
フェルナンド・バルガス・ジュニアと、Netflix中継の10回戦セミで対戦する。この一戦は、スーパーミドル級4団体統一王者
カネロ・アルバレスが、4階級制覇の
テレンス・クロフォードを迎える防衛戦の前座となる。
バルガス(17戦17勝15KO)はウォルシュのキャリアで2人目の無敗の相手であり、プロ3戦目で当時3勝0敗のルイス・ガルシアを初回KOして以来のことだ。
「カラムにとって素晴らしい試練になる」ローチは
『ザ・リング』に語る。「バルガスは全盛期で無敗、間違いなくカラムにとってステップアップになる。カラムはこれまで堅実な相手と戦ってきた。その経験がこの試合でのアドバンテージになる。…カラムのスター性は高まっている。もし彼が我々が思うように戦えば、これは彼にとってブレイクアウト・パフォーマンスになるだろう」
ラスベガス出身のバルガスは元ジュニアミドル級王者を父に持ち、その父の指導を受ける28歳。プロ4年目にしてキャリア最高の相手を前に、自らの実力を証明することに意欲を燃やしている。
「バルガスは本物のファイターで、非常に優れたジャブを持っている」ローチは語る。「彼の試合映像を研究してきたし、しっかりとしたゲームプランを用意している」
ローチは、ウォルシュ(14戦14勝11KO)がバルガス戦で24歳にしてより多面的なボクサーへと成長した姿を示すことを望んでいる。
「カラムはこれまで右のパワーに頼ってきた」ローチは続ける。「今回のキャンプでは、両拳を使った攻撃に重点を置いてきた。カラムは左を単なる右の布石ではなく、追加の武器として使うことに慣れ、自信を持つようになった。スパーリングでも破壊的な力を発揮してきたし、それを披露する舞台としてカネロ対クロフォード戦のアンダーカード以上のものはないだろう」
Netflixはウォルシュ対バルガス戦を、アルバレス(63勝2敗2分39KO)がクロフォード(41戦全勝31KO)とリング誌認定・IBF・WBA・WBC・WBOの168ポンド王座をかけて戦う直前に配信する。Netflixで放送される全4試合のカードは午後6時(西海岸時間/東部時間午後9時/英国時間午前2時)に開始予定だ。
ローチは、ウォルシュが戦う舞台の大きさを高く評価している。その背景にはダナ・ホワイトとの関係がある。UFC代表兼CEOのホワイトは、アルバレス対クロフォード興行を手がけるTKOボクシングの顔役であり、これまでもUFC Fight Passで一貫してウォルシュの試合を配信してきた。
「この巨大な舞台で印象的なパフォーマンスを見せれば、カラムは世界中のファンやメディアにとってメインストリームの存在になる」ローチは言う。「最高のチャンスだ」
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライター兼コラムニストであり、X(旧ツイッター)では @idecboxing で連絡できる。