テレンス・クロフォードのスキルが疑われているわけではない。むしろ問われているのは、より大きな相手から12ラウンドにわたり打撃を受け続けられるかどうかだ。
クロフォード(41勝無敗、31KO)はキャリアで初めてスーパーミドル級に挑み、9月13日にラスベガスのアレジアント・スタジアムで
カネロ・アルバレスに挑戦する。この試合は
Netflixで世界同時配信される。
昨年8月に154ポンドで
イスラエル・マドリモフを破り、WBA王座を獲得したクロフォードは、これまで常に下の階級で戦ってきた。だが、長年のトレーナーであるブライアン “ボマック” マッキンタイアの見方は違う。
クロフォードはこれまで下の階級でトップ選手たちと渡り合ってきたが、実際には無理に体重を落としていただけのようだ。
マッキンタイアは「いいか、彼はもっと前に168ポンドで戦っているべきだった」と「ザ・リング・マガジン」に語った。「だが俺は彼にライト級(135)、スーパーライト級(140)、ウェルター級(147)でその強さを生かさせてきたんだ」
長年クロフォードを知っている者でさえ、今の彼はまるで別人のように見える。減量のことを気に病む必要がなくなり、トレーニングでも自由に力を出せるようになった。その結果、以前よりも筋肉質な姿を見せている。
アルバレス(63勝2敗2分、39KO)は、クロフォードの筋肉増を気にしていない。ここ5年ほど、彼は168ポンドで戦ってきた。十分な時間をかけてこの階級に体を作り上げてきたことで、2度にわたる4団体統一王座を実現している。
このメキシコ人スターは、すべてのベルトを自分の手中に収めることに慣れており、
クロフォードが持ち込むものが自分を苦しめるとは考えていない。
もちろんマッキンタイアは愛弟子のそばに立っている。多くの人々は、クロフォードが体格差を埋めるだけの重さを持っていないのではと懸念しているが、マッキンタイアはファンに対し、クロフォードは巨人に挑む“小柄な男”などではないと断言する。
マッキンタイアは「彼は普段から自然に大きな体格で過ごしている。ずっと168ポンドでやるべきだったんだ」と語った。