ビリー・ジョー・ソーンダースが、リング復帰を目指しタイでトレーニングを行っている。
サウスポーであり、2階級制覇の元世界王者であるソーンダースは、2021年5月にサウル・カネロ・アルバレスに敗れ、プロ初黒星を喫して以来、試合から遠ざかっている。
昨年夏、35歳のソーンダースはカムバックを計画していることを示唆し、かつてのライバルであるクリス・ユーバンク・ジュニアとの待望の再戦が実現する可能性があると明かした。彼によれば、両者の対戦について「具体的な話し合い」が行われたという。両者は10年以上前にエクセル・アリーナで対戦し、ソーンダースが僅差の判定勝ちを収めていた。
しかし、この再戦は実現せず、現在ユーバンクは4月26日にトッテナム・ホットスパー・スタジアムでコナー・ベンと対戦する準備を進めている。
また、WBOミドル級およびスーパーミドル級のタイトルを獲得したソーンダースも、話していた復帰に向けた進展が見られない状況が続いていた。
しかし、ここにきてソーンダースがタイのプーケットにある「アポロ・チャンプ」でトレーニングを再開している映像が公開された。このジムは「タイでNo.1のボクシングトレーニングキャンプ」と称されている。現在、戦績30勝1敗(14KO)のソーンダースは、今年中の復帰を目指していると考えられている。
アポロのInstagramページに投稿された映像には、ソーンダースが34歳のヘビー級ボクサー、セナド・ガシとともにトレーニングする様子が映っていた。ソーンダースはすでに1か月以上タイで合宿を行っており、4月にイギリスへ帰国するまで同地でのトレーニングを継続する予定である。
ガシ(33勝4敗、32KO)は次のように語っている。
「彼は復帰に向けて進んでいる。彼は歴史上最高のミドル級ボクサーの1人であり、彼の試合はすべて見てきた。彼は伝説だ。彼と一緒にトレーニングするなんて信じられないよ。」
ソーンダースはWBO王者として、カネロ戦に臨んだが、AT&Tスタジアム(テキサス州アーリントン)での試合で、カネロの必殺のアッパーカットを受け、眼窩を骨折。8ラウンド終了時に試合をストップされ、敗北を喫した。
この勝利により、カネロはWBO王座を獲得し、すでに保持していたWBAとWBCのタイトルと統一。そして6か月後、ラスベガスで当時IBF王者だったカレブ・プラントをストップし、スーパーミドル級四団体統一を達成した。