バドゥ・ジャックが最後にリングに立ってから、ほぼ2年 が経過した。しかし、姿を見せず、人々の記憶から薄れつつあったからといって、彼がボクシング界からの引退を考えているわけではない。
バドゥ・ジャック(28勝3敗3分、17KO)の人生は順調だ。2023年 にはイルンガ・マカブをTKOで破り、3階級制覇王者となった。
外から見れば、彼はすでに十分な実績を残している。彼のトロフィーケースには数々の世界タイトルが並び、41歳 という年齢を考えれば、証明すべきことはほとんどない。
しかし、それでも彼にとって今リングを去るのは時期尚早に思える。
クルーザー級は、かつてはあまり注目される階級ではなかった。しかし、現在ではボクシング界で最も熱い階級の一つ となっている。
バドゥ・ジャックだけが主要なタイトルを保持しているわけではない。ジェイ・オペタイア は 『The Ring』誌の王座とIBFタイトル を保持。ヒルベルト “ズルド” ラミレス は WBOとWBAのタイトル を手にしている。
ジャックにとって、クルーザー級の完全統一を目指すには、これらの王者たちを倒す必要がある。
ジャックはクルーザー級の完全統一を目指し、他の王者たちからタイトルを奪うことを狙っている。しかし、その前に、まずは指名挑戦者ライアン・ロジッキーを片付けなければならない。
時として、ボクサーには指名試合を回避する抜け道がある。しかし、バドゥ・ジャックがライアン・ロジッキーを避けることは難しいだろう。
30歳のロジッキー は、約2年間にわたり指名挑戦者の座を維持しており、後退するつもりは全くない。
ジャック vs. ロジッキーの対戦日程は未定 だが、ジャックは対戦を避けるつもりはない。しかし、王座防衛に集中しつつも、彼の視線はすでにクルーザー級の他の王者たち に向けられている。
ロジッキーを片付けた後、誰と対戦するかは重要ではない。ジャックにとって最も大事なのは、クルーザー級のすべてのタイトルを統一するチャンスを得ること だ。それさえ実現できれば、彼は満足だろう。
「特にこだわりはないね」と、バドゥ・ジャックは Boxing News のインタビューで次戦の希望相手について聞かれた際に答えた。
「どちらも似たようなものだと思う。ラミレスは経験が豊富で、オペタイアは若くてフレッシュかもしれない。でも、どちらと戦うかは関係ない。彼らが次に戦うかもしれないと聞いた。それなら俺は勝者と戦うよ。」