デビッド・ベナビデスの顎は、彼が世界屈指のボクサーへと成長する過程で最も信頼できる武器の一つである。
彼は2月1日のデビッド・モレル・ジュニア戦の第11ラウンドで公式にはダウンを記録されたが、実際には両者の脚が絡まり、ベナビデスが一瞬キャンバスに落ちただけであった。それでもアンソニー・ヤードは、
11月22日にサウジアラビア・リヤドのANBアリーナで行われるベナビデスのWBC世界ライトヘビー級王座を懸けた12ラウンド戦で、ベナビデスの耐久力を試すことを楽しみにしていると語る。
「彼はまだ俺のように重いパンチを打つ相手とやっていないと思う」とヤードは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「でも、実際にどうかは試合当日まで待たないと分からない。一つ確かなのは、スタイルが試合を作るということだ。スタイルが試合を面白くする。だから今回はエキサイティングな試合になるはずだ。」
強打者として知られるヤード(27勝3敗、24KO)は、これまでの2敗で元ライトヘビー級王者のセルゲイ・コバレフやアルツール・ベテルビエフをいずれも苦しめた実績がある。コバレフとベテルビエフもまた強烈なパンチャーであったが、ダメージから立て直し、最終的にはヤードをTKOで下している。
ロンドン出身のヤードは、同じく強打者であるベナビデス(30勝無敗、24KO)にもダメージを与えられると確信している。特に、9カ月前にラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われたキューバのモレル(12勝1敗、9KO)との対戦でベナビデスが見せた反応がその根拠となっている。
「俺が見たハイライトでは、モレルの左フックが当たった時、ベナビデスの足が少し沈んだように見えた」とヤードは語った。「でも、それもベナビデスがいかに優れているかの証拠でもある。彼が何かを食った時、人々は『ほら見ろ』と言いたがるが、それでも彼は試合を支配していた。」
ヤードは、「The Ring IV: Night of the Champions」興行の12回戦メインイベントで、自分に勝つ“少なくとも10対1”の本命としてベナビデスがほとんどのブックメーカーに挙げられていることにも、少しも動じていない。
「俺は、相手を目の前にして自分がアンダードッグの時こそ、本当の力を出せるタイプなんだ」とヤードは語った。「だから今回もすごく楽しみにしている。」
しかし34歳の挑戦者は、アメリカ(59.99ドル)と英国(24.99ポンド)でDAZNを通じてペイ・パー・ビュー配信される全4試合の最終戦で、なぜベナビデスがこれほどまでに本命視されるのかも理解している。
28歳のベナビデスは、スーパーミドル級とライトヘビー級で世界王者となった実績を持つ。さらに、ザ・リング誌のパウンド・フォー・パウンドランキングでも9位に位置している。
「俺だってバカじゃない」とヤードは語った。「彼はまだ無敗だし、俺の階級に上げてきて、この階級の強豪をすでに何人も倒している。スーパーミドル級では圧倒的だったし、世界王者にもなっている。俺はまだだ。俺は現実主義者だから、何を相手にしているか分かっているし、そういう時こそ自分のベストを出せるんだ。」
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
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