元統一ヘビー級王者
アンディ・ルイス・ジュニアが最後にリングに上がってから、今月でちょうど1年になる。
2019年12月、サウジでの
アンソニー・ジョシュアとの再戦に15.5ポンドも増量して臨み、12ラウンドで完敗して以来、このベテラン挑戦者はわずか3試合しか行わず、そのいずれも期待を裏切る内容に終わっている。
これまでの試合で彼のセコンドに姿がなかった重要人物が、温かく迎え入れられて再びチームに加わった。評価の高いトレーナー、マニー・ロブレスである。
ルイスは今年2月、ロブレスと一緒に写った写真を公開し、復縁のニュースにメディアはすぐさま反応した。しかし、それが正式に決まったのは今になってからだ。
元王者は昨年8月、ジャレル・ミラーとの12回戦で右手首を深刻に骨折し、判定はマジョリティ・ドローに終わった。その後は幹細胞治療を受けながらリハビリを続け、その経過を発信していた。
ロブレスは『
ザ・リング』に対し、元2階級制覇王者オスカル・バルデス(32勝3敗、24KO)が自らジムに訪れ、再び一緒に取り組むことを望んだことに驚いたと語った。そして今、もう一人の元世界王者ルイスが、かつての輝きを取り戻すべく古巣に戻ってきた。
ジョセフ・パーカーとの空位WBO世界タイトル戦で12回判定負けを喫した後、15か月のブランクを経てルイスはロブレスとタッグを組み、4戦無敗(うち3試合がストップ勝ち)を記録した。その中には、わずか1か月前のオファーを受けて実現した初戦ジョシュア戦の大金星も含まれている。
現在ロブレスのジムは活況を呈している。『ザ・リング』誌とWBOのジュニアバンタム級王者・比留田瑞稀を筆頭に、新たにWBA暫定スーパーミドル級王座を獲得した
アルマンド・レセンディス、そして長年ジュニアウェルター級戦線で活躍してきたセルヒー・ボハチュクといった有力選手たちが勢いに乗っている。
ルイスはジョシュアとの再戦で一方的に敗れた後、ロブレスのもとを離れ、エディ・レイノソをヘッドコーチとする
カネロ・アルバレスのジムで短期間トレーニングを行った。その後、自宅での調整を選んだ。
直近2試合ではアルフレド・オスナがトレーナーを務め、父親や親族といった身近な人々がセコンドに就いた。
しかし、クリス・アレオラとルイス・オルティスに対する2度の判定勝利(16か月のブランクを挟む)も内容は冴えず、この5年間活動が停滞してきたカリフォルニア出身の評価を押し上げることはできなかった。
「彼は今、キャリアにおいて“今しかない”という段階にある」――ロブレスは『ザ・リング』にそう語った。
すでにスポーツの最高峰に到達した選手をどうやって奮い立たせるのかと問われても、彼は心配していない様子だった。
「まさにそれをやろうとしている。彼に刺激を与えるんだ。自分がいつもやるように、はっきりと線を引いて“言い訳は許さない”と伝える。彼も自分も時間を無駄にしたくない。だからすぐにでもリングに戻して、仕事に取りかからせ、流れを作らなければならない」
ヘビー級は再建を図る選手で溢れる階級だが、現時点で具体的な対戦相手や世界タイトル挑戦への青写真はない。来月36歳を迎えるルイスは、リング内外でさまざまな問題に苦しんできただけに、士気を高めるためにも手頃な相手に2、3勝することが有効だろう。
復帰の目安は12月から来年1月頃。その後は段階的に歩みを進めていく計画だ。