ニューヨーク発 — まずアマンダ・セラノはボクシングで勝負を挑んだ。しかしそれが通用しなかったため、次は打ち合いに切り替えた。それでも、何度作戦を変えてもケイティ・テイラーは勝利をもぎ取っていった。
セラノは2連敗中だが、それが諦める理由にはならない。テイラーは偉大で、まさに伝説的な選手だが、セラノは自分の方が優れたファイターだと心から信じている。7月11日、両者は再び拳を交える。
2022年に最初の対戦が行われたマディソン・スクエア・ガーデンが、今回も舞台となるのは当然ともいえる。
初戦で敗れた際、セラノ(47勝3敗1分、31KO)は激怒した。その怒りは彼女を突き動かし、そこから5連勝を重ね、再戦へとつながった。
2024年の再戦でも、セラノは「判定に泣かされた」と強く主張した。審判に抗議しても結果は変わらず、彼女はその現実を受け入れるしかなかった。一方のテイラーは、採点は妥当で公平だったと考えている。
しかしセラノは、もう我慢の限界だった。テイラーをポイントで上回るのは不可能に思える。手数でも勝てないように感じている。
再戦まで約4カ月。セラノはその期間、基礎練習に時間を割くつもりはない。安定したジャブもボディワークも、これまで大きな成果をもたらしてくれなかった。だからこそ、今回は真正面からのボクシング勝負ではなく、純粋なパワーに磨きをかけている。そして、テイラーに気づかれずに“決定打”を叩き込む方法も模索している。
「いくつかのことに取り組んでいます。彼女を傷つけたら、必ずノックアウトまで持っていけるように」と、セラノはニューヨークで複数の記者に語った。「準備は進めています」。