カール・フェイルは今週末のリング復帰に向けて、自身の実力を改めて示すことを楽しみにしている。
約2年のブランクを経て、フェイル(10勝0敗、3KO)はついにコンディションを整え、前回の試合の続きから再スタートを切る準備ができている。土曜の夜、スーパーウェルター級の期待株である彼は、無敗チャンピオンの
アミール・アブバカー(9勝0敗、6KO)を相手に厳しいサザンエリア王座決定戦に臨む。
DAZNは、
ライアン・ガーナー対
リース・ベロッティによる英連邦・ヨーロッパ・英国ジュニアライト級王座戦をメインイベントとしたクイーンズベリー興行を放送する。
かつてABAアマチュア王者だったフェイルは、挫折を経験するまではスムーズに勝ち進み、有望株としての評価を高めていた。28歳のノーサンプトン出身の彼は、6~8ラウンドの試合で徐々に感覚を取り戻すのではなく、いきなり厳しい試合に飛び込むことに何らためらいを見せていない。
フェイルはザ・リングに対し「正直なところ、そうでもない。ジムを離れていなかったから」と語った。
「僕には双子の弟(無敗のスーパーウェルター級、ベン)がいて、彼は定期的に試合をしている。昨年は4試合こなしていたと思うから、僕はずっと彼と一緒にいたんだ。彼と一緒にトレーニングし、ジムにも通っていたから、離れていた感覚はないんだよ。つまり、仲間たちとずっと一緒だったことが違いだと思う。まだフレッシュに感じているし、2年間リングを離れていたとは思っていない。」
「それから、WBOで1位の
デンゼル・ベントリーがいて、彼が僕たちのメインスパーリングパートナーなんだ。さらに3、4人の本当に強いミドル級とスーパー・ミドル級の選手たちもいる。」
アブバカーは強烈なパンチと執拗な攻撃で、タイトル戦2試合をいずれもKO・TKOで制している。一方、フェイルがリハビリとファイトコンディションの回復に努めるなか、25歳のアブバカーは活発に活動し、7連勝を飾ってテレビ放映の舞台へと駆け上がっている。
これまでアブバカーは相手を痛めつけ、圧倒してきたが、フェイルはゴングが鳴れば、自身の卓越したボクシング技術とアマチュア時代の経験が、コヴェントリー拠点のイラク人ファイターに厳しい問いを投げかけると自信を持っている。
フェイルは厳しい一夜になる覚悟を持っているが、アブバカーのことよりも自分のパフォーマンスレベルを気にかける時間のほうがはるかに多かった。
「彼についてはあまり詳しく知らない」とフェイルは認めた。
「彼にはかなりのファンがついていることは知っている。強打者らしく、9人中6人をKOしているから、パンチ力は相当なものだろう。でも、自分がこれまで見てきたもの、対処してきたものとは変わらないと思う。確かに2年間リングから離れていたけど、もう28歳で子どもじゃないから、経験は積んできたと感じている。」
「リングに上がれば、彼がまだ経験したことのない相手は僕だと思う。彼が深いところに足を踏み入れたこともない相手だ。僕は戦う準備ができているし、勝つために必要なことを調整し、適応していくつもりだ。」
「彼は堅実なファイターに見えるが、このスポーツには階級があり、僕は自分がその上のレベルにいることを証明したい。」
フェイルが試合から遠ざかっている間に、他の若い有望株たちがランキングで彼を追い抜き、フェイルが挑戦者として期待していたようなチャンスを手にしている。
勝利すれば、フェイルは英国王座への挑戦権を獲得し、154ポンド級で国内有数の期待株としての地位を取り戻すことになる。
彼は今週末の試合が自身のキャリア全体にとってどれほど重要かを理解しているが、次に何が来るかという考えにとらわれることなく、状況の重大さが彼の意識を今目の前の課題にのみ集中させている。
「これは英国王座への挑戦権をかけた決定戦だと思うけど、正直なところあまり意識していない。相手を真剣に受け止めているからだ。本物の挑戦であり、本物の戦いだ」と彼は語った。
「一試合ずつこなしていくしかないが、準備はできているし、ずっと準備ができていたと感じている。デビュー戦でサザンエリア王者の4勝0敗の若手(ジョーダン・デュジョン)と対戦して勝ったんだ。」
「僕も弟も、ずっと良い試合、本物の試合を望んできた。だからこそボクシングをやっている。この試合の話が来たときも、僕もベンも試合を断らない。どんな試合でも受ける。良い試合をして、ファンに楽しんでもらいたいんだ。大きなタイトルを獲りたい。」