アブラハム・ノバがスーパーフェザー級の世界タイトル戦線に返り咲くためには、プレッシャーがかかっている。
8月16日、ノバが元WBAフェザー級王者
レイモンド・フォードとサウジアラビア・リヤドで行われる12回戦で対戦することは、自身の存在を再び示す絶好の機会となる。この試合は、モーゼス・イタウマ対ディリアン・ホワイト戦のアンダーカードとして、
DAZN PPVでライブ配信される。
フォードとの対戦というチャンスを前に、ノバは疑う者たちを見返し、自身のキャリア最高の勝利を掴む覚悟を固めている。
「恐れも疑いもまったくない」とノバは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「多くの人が俺を呼び捨てにして『ノバはもう以前のノバじゃない。終わった、あれこれだ』と言っている。でも試合当日に俺が本当に終わったか、もうダメなのか、見てろよ。
これまで人生でいろんな戦いや状況をくぐり抜けてきた。でも今こそ俺の輝く時だ。疑う者たち、否定する者たち、ネガティブなコメントをするやつら、俺を見くびるな。俺は行くぞ。まだ破壊力を持った存在だということを証明してやる。」
ノバ(24勝3敗1分、17KO)にとって状況は理想的とは言えない。彼は約1か月前の通知でフォード(17勝1敗1分、8KO)との試合に臨むことになったのだ。本来フォードは元IBFスーパーフェザー級王者
アンソニー・カカーチ(24勝1敗、9KO)と対戦する予定だったが、カカーチが背中の負傷により試合を棄権した。
万全のトレーニングキャンプを経ずに臨む形にはなったが、フォードとの対戦という機会はノバにとって逃せないものだった。26歳のフォードは、IBF、WBA、WBCで第4位、WBOで第5位にランクされている。
「いろんな人から電話がかかってきて、この試合を受けたいか聞かれた」とノバは語った。「十分な準備期間はないけど、俺は常にジムで動いていてトレーニングしている。こういうチャンスは頻繁に来るもんじゃないし、偉大になるには時にリスクを取る必要があるんだ。」
ノバ(31歳)は、キャリアを15KOを含む21連勝でスタートさせたが、直近7試合では3勝3敗1分と波に乗れていない。2022年6月には元WBOフェザー級王者
ロベイシ・ラミレス(14勝3敗、9KO)にKO負けを喫し、2024年2月にはWBCスーパーフェザー級王座を懸けた
オーシャキー・フォスター(23勝3敗、12KO)戦でスプリット判定で敗れている。
しかし、2024年6月7日、ボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークで、ベテランのメキシコ人選手ヘルマン・イバン・メラス(65勝73敗3分、41KO)を3回TKOで下し、再び勝利を掴んだ。
「“ここで試合をしなきゃ”って思った」とノバは語った。「フェンウェイでなんて、次があるかわからない。『ビッグ・パピ』デビッド・オルティス、マニー・ラミレス、ペドロ・マルティネス、他にもレッドソックスやMLBの多くのレジェンドたちと同じ空間を共有できた。最高の経験だった。」
フォード戦のリングに上がる時点で、フォスターに惜敗してから18か月が経過している。31歳のノバは、大きな試合、さらには再びタイトル挑戦の機会を得るためには、元王者フォードを乗り越える必要があることを十分に理解している。
どれほど困難な挑戦であろうとも、ノバは8月16日に自分の拳が上がると信じている。
「俺は勝ち方を知っている」とノバは語った。「あとはもう一段ギアを上げて、試合を締めくくるだけだ。どうやって勝つかはわからない。でも勝つことだけはわかってる。判定でも、KOでも、打ち合いでも、アウトボクシングでも、テクニックを駆使してでも──どうなるかはわからない。ただひとつ言えるのは、試合当日、俺は戦って、乗り越えて、勝つ方法を見つけ出すってことだ。」