アブドゥラ・メイソンは、2月14日にニューヨークでマヌエル・ハイメスを第4ラウンドでストップした直後、次の対戦相手としてジョバンニ・カブレラを受け入れる決断をほぼ即座に下した。
無敗のライト級コンテンダー、ウィリアム・セペダは、直近の試合である2024年7月6日、カリフォルニア州オンタリオのトヨタ・アリーナにて、カブレラを第3ラウンドKOで破っている。しかし、その2試合前、カブレラは最終的にWBA世界スーパーライト級王者となったアイザック・クルスと対戦。ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われた2023年7月の一戦では、激闘の末にスプリット判定で敗れている。
メイソンは、ハイメス戦で前戦のダウン経験から学びを得ていることを示したあと、カブレラこそが、自分がライト級ランキングを上昇するために倒すべき相手だと確信した。20歳のサウスポーである彼にとって、まさに乗り越えるべき壁だと捉えていたのだ。
シカゴ出身のジョバンニ・カブレラ(22勝2敗、7KO)は、非公開の眼のケガを治療するために手術を受けたことから、先月アブドゥラ・メイソンとの試合を辞退した。その代わりに、メイソン(17勝0敗、15KO)は、プロキャリア3年目にして初となる10回戦で、今週土曜夜、ラスベガスにてメキシコのカルロス・オルネラスと対戦することになった。
メイソン対オルネラスは、リチャード・トーレス対グイド・ビアネロ戦のアンダーカードの一部。ESPN+では、パームス・カジノ・リゾート内パール・シアターからの全試合を、東部時間午後5時30分(太平洋時間午後2時30分)からライブ配信する予定だ。
「カブレラとの試合を心待ちにしていたんだ」とメイソンは『ザ・リング・マガジン』に語った。「あれは自分にとって“ステップアップ”の価値ある相手だったと思う。彼はクルスとフルラウンド戦ったし、多くの人がその試合を楽しみにしてくれていた。“あれは一段上の試合になるぞ”って声をたくさんもらったよ。彼のあの独特なスタイルもあって、面白い戦いになるとみんな思ってたんだ」
「あの試合(カブレラ戦)が実現していれば、おそらく今の相手よりも、タイトル戦線に一歩近づけていたと思う。でも俺たちは今も努力を続けてるし、確実にベルトに近づいてきてる。結局、そこが俺たちの目指す場所だから。だから、今はとにかく“やるべきこと”をやってるよ」
カルロス・オルネラス(28勝4敗、15KO)は、2021年1月、ティファナで行われた10回戦で同郷のラファエル・エスピノサ(後にWBOフェザー級王者となった/26勝0敗、22KO)に判定で敗れて以来、3連勝中だ。それ以前の2020年6月には、メキシコシティで行われた試合でエドウィン・パロマレス(当時12勝3敗1分)に5ラウンドでストップされている。
「カルロス・オルネラスは、全体的にバランスの取れたファイターを目指してる感じだね」とメイソンは語った。「ディフェンスを使おうとしてくるし、自分の得意なパンチも持ってる。彼も俺と同じサウスポーで、いろんな引き出しがある。戦績も28勝4敗。この試合は俺にとって初の10回戦だから、カブレラほどではないにしろ、やっぱり“ステップアップ”ではあるよ。彼を早く倒す準備も、判定まで戦う準備もしてる。全体的に良い選手だし、特に“オーバーハンドの左”をよく打ってくるから、そこには警戒してる」
メイソンは、今週土曜に21歳の誕生日を迎えるが、自身にとってカブレラの方がオルネラスよりも手強いチャレンジだったと認識している。
現在50対1という圧倒的なオッズで“大本命”とされているメイソンも、当然ながら、オルネラスに番狂わせを起こされればキャリアが一変する可能性があることを理解している。そして、彼がリングに持ち込むであろうエネルギーは、昨年11月8日にヨハン・バスケスが見せたものと同じだろうと感じている。
ドミニカ共和国出身のバスケス(26勝6敗、21KO)は、バージニア州ノーフォークのスコープ・アリーナで行われた試合の第1ラウンドにおいて、メイソンから2度のダウンを奪った。しかしメイソンは粘り強さを発揮し、自身も2度のダウンを奪い返して第2ラウンドでKO勝ちを収めた。
「(オルネラスは)間違いなくカブレラよりも“意外性のある攻撃”を持ってる」とメイソンは語った。「カブレラは独特なやりにくさがあるけど、オルネラスはパンチの出し方で不意を突いてくる感じがある。いきなり飛び込んできて、警戒すべきコンビネーションを放ってくるんだ。こっちも気を抜いてはいられないよ」
Keith Idecは『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニストです。X(旧Twitter)では @idecboxing から連絡可能です。